1929年(昭4)、東京〜下関間の特急列車に〈富士〉〈榴〉の愛称が付けられた。日本の列車愛称の嘴矢である。続いて翌年、同区間の最高速列車だった超特急11CM2列車が〈燕〉を名乗った。そして1937年(昭12)には東京〜神戸間に第4の特急〈鴎〉が誕生、4本の愛称付き特急列車が日本の大幹線を疾駆したが、太平洋戦争の戦局悪化で1942〜1944年に姿を次々と消した。戦後、次第に鉄道が復旧し生活が安定する
特急・急行が次々と復活・新設... の続きを読む
ホテルの地方進出は、地方都市にホテル需要が成立したという需要条件と、従来ホテル立地の中心であった大都市中心部でのホテル適地が払底したという外圧と、二つの要因によっている。このうちの後者は大都市内部にも新しいホテル立地を誕生させた。当初は都心部からターミナルへの立地移動という形をとり、新宿に京王プラザホテル、池袋にサンシャインシティプリンスホテルといった大型ホテルが開業することになった。さらに現在、
適地を求めて、中心部から外へと向かうホテル... の続きを読む
敗戦後2〜3年も続いたのだから、オール無蓋貨車編成の引揚げ列車が走っていたのも当然であった。特急はもちろん急行さえ皆無で、すべてがドン行列車だった。九州から東京へ、そして北海道へ、人々はひと駅ずつ止まりそのたびに窓から新入りを迎えては、ゴトゴトと気長に旅を続けていった。グリーン車も、寝台車も、食堂車もあるはずはなかった。もちろん駅弁も。親戚の家に泊まるにも外食券がいる時代だった。飛行機が晴れて平和
汽車に乗せてもらえることが幸せ... の続きを読む
観光地というのはイメージ産業といっていいだけに、名門伊香保のダメージは大きいものがある。文化的要素を加味すると、江戸時代以降、東の伊香保と西の有馬がわが国の温泉の双璧だったのである。少々話が先走ったが、内部告発的な情報提供によって編集部がこの温泉ホテルを直撃すると、意外にもここの経理部長氏はあっさりとその事実を認めた。ただしそれは今年(二〇〇四年)の三月までで、その後永年の不当表示を反省し、伊香保
循環使用に変更... の続きを読む
天下人・家康を癒した熱海の湯治は有名です。今から400年前の慶長9年(1604)、徳川家康は9男義直、10男頼宣、それに伊達政宗抱えの連歌師・兼如らを引き連れて、熱海で1週間の潟治をしています。天下分け目の戦いと言われる関ヶ原の戦いに勝利して実権を握り、征夷大将軍に任命された翌年のことです。江戸幕府が開かれ、新しい時代のリーダーとして君臨したとはいえ、関ヶ原の動乱からわずかに4年。天下平定のために
古来から人々を惹きつけた「湯治」の効能... の続きを読む
昔ながらの温泉とエレベーターで行く温泉を両方とも用意すればいい。実際、たとえば宮城県仙台市郊外の作並温泉にある老舗「岩松旅館」には、どちらもあるのです。階段を何十段も下りた川べりには江戸時代から続く大きな浴槽があり、鉄筋コンクリートの立派なビルの中にはエレベーターで行ける大浴場もある。新館に新たに大浴場をつくったにもかかわらず、旧館の風呂がそのまま残されていることがときどきあります。新館のほうは設
露天風呂は花鳥風月を愛でながら心の湯浴みを楽しみた... の続きを読む
掲示のタイトルは「掲示証」ではなく、「温泉分析書」となる。温泉分析書は、各都道府県衛生研究所など公に登録された分析機関に依頼して、温泉を化学分析した結果を記載した、掲示証の元となるものだ。そのためこまかい数字や化学記号が目立つ。浴室などに掲げてあるのは、温泉分析書の現物ではなくて写しである。当然、温泉についての情報は詳細にわたり、信頼できる。だが、写しには、元の温泉分析書に記されていた事項の一部を
温泉分析書(写し)をそのまま掲示する... の続きを読む
湯は無色透明無味無臭で、さらさら感があり、湯の香もなく、代わりにかすかに塩素殺菌臭を感じる場合。これは状況証拠的に、ろ過循環湯の可能性が高い。ただし、源泉がもともと無色透明無味無臭の単純温泉や放射能泉で、若干の殺菌処理をしているだけの場合もあるから気をつけたい。以上、各ポイントはあくまで一般的な目安として心得ておくといい。実際には、温泉の基本情報を示した「掲示証」や、分析結果を記した「温泉分析書」
ろ過循環湯の可能性が高い... の続きを読む
身体に障害のある人が慣れない土地で行動するには様々な支障も生じますから、家族や友人の同行が望ましいのは言うまでもありません。しかし、障害の種類や程度によっては、相応の介護知識と技術が必要で、身内といえども容易なことではありません。もちろん費用の問題もあります。だからといって諦めることはありまぜん。介護あるいは介助のための同行者がどうしても必要な人のために、ボランティアの同行者を紹介する組織がありま
介護・介助者が必要な旅行の手配について... の続きを読む
たかが温泉、されど温泉。率直にいえば、私自身はたかが温泉とはいいたくない。たかが温泉にしてしまったのは、現代人である。温泉は私たちと同じ自然な存在である。それゆえに温泉とふれ合うことで、私たちが本来持つ自然治癒力がよみがえり、抵抗力、活力を取り戻すことが多い。しかし、長い間温泉を浪費するにまかせておいて、まさかのときになってあわてて温泉頼みするのは虫がよすぎる。それならば、いっそ私たちのライフスタ
たかが温泉、されど温泉... の続きを読む
「個人と会社のためになるよう、持てる才能を最大限に伸ばす」という「従業員への約束」の中にある言葉に触発され、既存のホテルを辞めてリッツ・カールトンの運営に参加するホテルマン、ホテルウーマンは後を絶たない。ザーリッツ・カールトン東京の進出により、これまで日本のホテルでホスピタリティの能力を生かせなかったスタッフに、自らの才能を試す絶好の機会が与えられることだろう。しかも世界各国で働いてきた外国人スタ
東京中のホテルマンがリッツ・カールトンに... の続きを読む
修学旅行は、旅行の魅力と同時につまらなさをともども教えてくれる点で、じつによい制度だという、うがった意見を述べる人もいる。それには次のような論法が持ち出される。修学旅行には、個人の努力で旅行をつくりあげてゆこうとする面はまったくゼロである。決められたコースをたどり、きめられた場所を見学し、きめられた食事をして、含められた場所に泊る。おしきせ旅行の典型である。じつにつまらない旅行だ。だからこんなつま
修学旅行の意義... の続きを読む
コンドミニアムホテル(condominiumHotel)について説明しよう。まずコンドミニアムとは、わが国の分譲マンションのように、複数の所有者が建物を区分所有ないし共有する仕組みのことをいう。そこでコンドミニアムホテルといえば、不動産会社がホテル形式の建物を複数の所有者にいったん分譲したあと、契約によって建物の一部ないし全体をホテルとして運営するものをいう。なお、その場合、運営主体は必ずしも開発
複数の所有者が建物を区分所有、あるいは共有する仕組... の続きを読む
グランドハイアット東京のデストリバッツ総支配人はこう言う。「自分の秘書を選ぶとき、各部署の責任者にも面接してもらいました。秘書だからといって自分が気に入ればいいというものではありません。その人の能力や人柄がこのチームにふさわしいかどうかを判断してもらったのです。それほどチームワークは、ホテルの運営にとって大切なのです」。一方で、個人プレーが大切なときもある。デストリバッツ総支配人はこう付け加える。
個人プレーが必要な時も... の続きを読む
私が初めて彼の手がけたホテルを見たのは、昭和48(1973)年に開業したハイアット・リージェンシー・サンフランシスコであった。私の初めての海外旅行ということもあったせいか、水と緑と巨大なオブジェが織りなす楽園ロビーがホテル建築の一部であるとは、にわかには信じられなかった。アトリウムの起源は、接客用空間として機能した古代ローマ時代の住居の中庭だと言われている。ポートマンはそれを現代風に解釈し、旅行者
アトリウム空間を提供... の続きを読む
この風景にはどのような音楽が似合うだろうかと思いながら、客室備え付けのオーディオセットにCDを差し込んだ。ここはフォーシーズンズ椿山荘のコンサバトリールーム。窓際の部分が温室のように観葉植物で装飾された、六四平方メートル余りの客室である。二八三室のうち四室しかないという珍しい部屋である。窓外の植物庭園の光景や欧風調の家具と相まって、欧米の上流家庭の趣を漂わせている。内部装飾は、フォーシーズンズやザ
椿山荘の庭作り... の続きを読む
傷が深い場合、傷口が汚れてしまった場合は、感染予防のために抗生物質をのんでください。傷口から感染して起こる病気に、破傷風があります。世界中、どこの土地の土の中にもいる破傷風菌が傷口から体内に入ることによって起こる病気です。潜伏期間は三日から三週間。感染すると、顔面がけいれんしたり、口が開きにくいなどの症状があらわれます。治療が遅れると、死亡する場合もあるこわい病気なので、傷口を清潔に保つことが大切
傷口からの感染症に注意... の続きを読む
フラワーウォッチングという、国内・海外の野生の花を見に行くツアーがありますが、これなどは「定期的な旅」をするのに適した企画です。バードウォッチングのツアーも、季節に合わせて旅行プランが組まれます。こうした自然観光(ネイチャリングツアー)の旅行商品を利用するのも、旅を“定期化”するのに好都合でしょう。ツアーでなくとも、たとえば桜が好きな人なら、全国の桜の名所を毎年訪ねるということでも、もちろんかまい
「定期化」しやすい旅とは... の続きを読む
「ようやく、うちのお客さんになっていただきたい方に来ていただける宿に近づいてきました」こう語るのは、蔵王山の南麓に湯煙を上げる我々温泉の女将さん。周囲数キロにまったく人家のない一軒宿である。ご主人の経営方針は、昔から知る人ぞ知るものであった。「マージャン、カラオケはお断り」はもちろん、温泉には付きものの宴会さえ受けないという徹底ぶりだった。湯治場本来の姿こそが、峩々温泉の「原点」なのだろう。同業者
湯治場本来の姿こそが、峩々温泉の原点... の続きを読む
「クラブフロアへは、お渡ししたルームキーを差しこまないと停まらないようになっております。これはお客様のプライバシーを守るためでございます」。そういいながら、ゲストアテンダントはキーを40F」と書かれた鍵穴に差しこんだ。「クラブフロアのフロントとコンシェルジェは四〇階にございます。ご用の節はこちらにお申し付けください。また、明朝のご朝食は同じ四〇階にあるティールームにご用意してございます。ブッフェ形
VIPの待遇... の続きを読む
町全体で温泉を守ろう、という発想から組合あるいは自治体で集中管理して各旅館・ホテルに湯を供給するシステムが考え出されたのが最初のようである。温泉地内の旅館・ホテルが競って内湯を拡大していったのであるから、全体の源泉枯渇問題は焦眉の急だった。内湯のための無秩序な掘削が行われた温泉地もあったからだ。町に何カ所かある泉源から集湯漕に湯が集められ、この湯が各旅館へ送られる。この段階では集湯から旅館への一方
「世界に二つと同じものはない」温泉を混ぜるという行... の続きを読む
現代人の温泉に対する感性や考え方がよく表れているのが、「(財)日本温泉協会」が毎年とっているアンケートである。これは毎年三月東京駅で開催されている「旅と温泉展」(同協会主催)で、来場者から集めているものだ。このアンケートからは現代人の温泉に対する考え方が見えるのと同時に、その心の有様が透けて見えて興味深い。最近のデータを見るとその結果は、現実に温泉地で起こっていることと見事に符合していることに驚か
アンケートに見る温泉への欲求... の続きを読む
経済的な低迷を背景に、世の中全体になんとはなしの不安感が漂うようになりました。しかも、いまはボーダレスの時代です。外圧というと大袈裟ですが、グローバルスタンダードという名のもとに、国際的な土俵の上で行動しなければなりません。お年寄りなどは貯蓄の目減り、健康の不安。若い人、社会の第一線で働いている人たちは、将来への漠然とした不安に怯えています。こうして、「先行きが不安だからお金を使わない」と考えるこ
日本人の旅行熱は一向に衰える気配がない... の続きを読む
偉大な伝統の知恵を、現代の私たちが活かさないのは、じつにもったいないことではないでしょうか。これまで温泉を「気分」だけのものだと思ってきた団塊の世代には、先人たちが発見した湯治の意味を正しく理解し、それを実践して元気な第二の人生を過ごしながら、この文化遺産を次の世代にも伝えていく責任があるとさえ私は思います。いま私は「意味を正しく理解」しなければいけないといいましたが、そのなかでもいちばん重要なの
湯治は「体を温める」ために行うもの... の続きを読む
実際、私は以前、温泉偽装問題を報じる全国紙の記事のなかで、自分と同じ世代のアウトドア派と目されているテレビタレントが、「温泉は気分だけ味わえればニセモノでもいい」という主旨のコメントを寄せているのを読んだことがあります。そうやって物事をナナメから見て、皮肉っぽいことをいいたがるのは私たち団塊の世代の特徴でもありますが、有名タレントである本人や大新聞というメディアの影響力の大きさを考えれば、あまりに
団塊世代にとっても温泉は心身再生の場... の続きを読む
1年間自転車で海外旅行を楽しみました。自転車で毎日山を越える生活をしていました。宿に止まる時もあれば、テントサイトや野宿をする時もありました。そのため、知らないことや見たこともない景色になんども出会いました。その旅を成功させるために必ず持っていたものがあります。それが現地の地図です。地図が無ければ、迷子になります。特に町から町の移動ではなく、町の中で迷子になります。町から町はほとんど1本道です。そ
海外旅行をするときに必要な地図... の続きを読む